オーエスアート デザイン課の小林です。
今回のテーマは 「誘導サイン」。
普段あまり意識しないかもしれませんが、実はとても重要な役割を果たしています。
今回は、その役割や効果、実例などをご紹介していきたいと思います。
まず、看板を見てもらえる時間は わずか0.3秒 と言われています。
通行人や運転中の人が一瞬で情報を受け取るためには、視認性の高いデザインや、必要な情報が整理された配置がとても重要です。
その中でも「誘導サイン」は、店舗や施設へのスムーズな導線をつくるために欠かせない存在です。
目立つだけでなく、「どこに行けばいいかが直感的にわかる」ことが求められます。
「お会計」の文字に加え、「¥」のマークや「CASHIER」と英語表記を組み合わせ、さらに矢印で行き先を示したサイン。
シンプルながら、わずか0.3秒で情報を伝えることができる、非常に効果的な誘導サインになっています。
ピクトサイン(絵文字のような記号)を活用することで、直感的にわかりやすい案内になります。
そこに文字情報も加えることで、さらに親切で伝わりやすいサインになります。
それでは、有名店の誘導サインも見てみましょう。
まずは ユニクロ。
ピクトサインは使わず、非常にシンプルな文字情報のみの誘導が特徴です。
たとえば、平日昼間には外国人観光客が8割近くを占めるという銀座店のように、どの国の人が見てもわかるようなサインづくりが意識されているのかもしれません。
続いては GU。
来店客の多くは、10代の男女や20代女性が占めているため、可愛らしいピクトサインを活用した、親しみやすくわかりやすい誘導が特徴です。
イラストのタッチが柔らかく、ターゲット層に合わせたデザイン戦略が見てとれます。
「わかりやすさ」だけでなく、「ブランドイメージとの統一感」も重要なポイントですね。
そして無印良品。
無印のサインは、余計な装飾を排した、シンプルかつ静かなデザインが特徴です。
ピクトサインや文字情報も最小限にとどめ、ブランドの美学に沿った統一感のあるサイン設計がなされています。
視認性だけでなく、「無印らしさ」が空間全体に一貫して漂うよう、サインも空間演出の一部としてデザインされています。
派手さはないものの、必要な情報はしっかり伝わり、静かに自然と誘導してくれる——まさに「引き算のデザイン」が活かされたサインです。
最後にご紹介するのは、有隣堂。
こちらでは、矢印が飛び出した立体的な誘導サインが使われており、思わず目を引かれます。
わかりやすいサインをつくるうえで、ただ「四角い枠に文字を入れる」だけではなく、形そのものに工夫を加える発想もとても大切です。
見る人の注意を引き、行き先を自然に誘導する——そんなサインの工夫が、有隣堂のデザインには詰まっています。
ちなみに、1つのカウンターで3種類の業務をこなす「Zoff」では、こんなふうにわかりやすいサインが設置されていました。
受付・お会計・調整/受取など、業務が一箇所に集約されているからこそ、それぞれの内容をひと目で区別できる表示が求められます。
Zoffのサインは、シンプルながら機能的で、初めて訪れるお客様にも迷わせない工夫がされていました。
当社オーエスアートでも、わかりやすさとブランドイメージを両立させた看板づくりを行っております。
お客様の目的や空間に合わせたご提案が可能ですので、どうぞお気軽にご相談ください。
皆さまからのご依頼を心よりお待ちしております。