【中編】薬局・ドラッグストアの看板は広告規制に注意!壁面看板のおしゃれなデザインもご紹介します!

前編では、薬局・ドラッグストアの看板製作で重要なポイントを解説しました。

薬局とドラッグストアは似て異なるため、顕在顧客や潜在顧客の層にも違いがみられます。

それぞれの特性を理解した上で看板デザインをおこなっていきましょう。

実際に看板デザインをおこなう時、第一に押さえておきたいのが「広告規制」についてです。

医薬品を扱う薬局やドラッグストアの看板は、薬事法によって表現の規制がされるため、十分に留意しなくてはなりません。

今回は、薬局やドラッグストアの看板製作での広告規制の注意点や壁面看板のデザインについて解説していきます。

薬局・ドラッグストアの看板における広告規制とは?禁止事項や事例を紹介!

薬局やドラッグストアでは、医薬品や医薬部外品、化粧品を取り扱うため、看板などの広告が薬事法に基づく広告規制の対象になります。薬局に関しては、医療広告規制も適用されます。

広告規制に違反すると、懲役刑や罰金などの刑罰が科せられる可能性があるため注意が必要です。

薬事法や医療法で規制対象となる広告とは?

赤いバツマークの写真

薬事法とは、医薬品や医薬部外品、化粧品、医療機器などの品質や有効性、安全性を確保するため、製造や販売において必要な規制を行う法律です。不適切な表現を用いると、消費者に誤った認識をさせたり、過度な期待を持たせたりする恐れがありますので、消費者の安全を守るための法律ともいえます。

一方、医療法とは、患者さんの利益の保護や必要な医療を確保するため設けられた、医療施設の開設・管理に関する法律です。

薬事法や医療広告規制で対象となるのは、次の3つの条件を満たした広告です。

  • 顧客や患者を誘引する(購入意欲を昂進させる)意図が明確であること⇒誘引性
  • <薬事法>特定医薬品等の商品名が明らかにされていること

<医療広告規制>医療提供者の氏名や診療所の名称が特定できること⇒特定性

  • 一般人が認知できる状態であること⇒認知性

これらの条件を満たしている看板やポスター、チラシ、CM、インターネット広告などが対象となります。

学術論文や学会発表、新聞・雑誌の記事、院内掲示や院内で配布するチラシ物などは、広告とはみなされないため対象外です。

薬事法における禁止事項や事例

水と薬の写真

看板広告での禁止事項は、薬事法第66~68条に定められています。

虚偽・誇大広告等の禁止(薬事法第66条)

医薬品等の効果や性能に関して虚偽や誇大表現を用いた広告、医師等が保証したと解釈できるような広告は禁止されています。

特定疾病用医薬品の広告の制限(同法第67条)

がんや白血病等の特殊疾病に用いる医薬品の広告を、医薬関係者以外の一般人向けに出すことは禁止されています。

承認前医薬品等の広告の禁止(同法第68条)

承認前の医薬品等についての広告(名称や効果、製造方法等)は禁止されています。

禁止となる基準が分かりにくいのは「虚偽・誇大広告等の禁止」だと思います。具体的な事例として、特定の医薬品に関して「抜群の効き目」「よく効く」「医師が認めた」などの虚偽や誇大広告が挙げられます。

出典:厚生労働省医薬食品局監視指導・麻薬対策課(PDF:「薬事法における広告規制」)

医療広告規制における禁止事項や事例

薬剤師の写真

薬局の看板デザインの際は、医療広告規制も考慮する必要があります。

禁止される広告の内容は次の通りです。

  1. 広告が可能とされていない事項の広告
  2. 内容が虚偽にわたる広告(虚偽広告)
  3. 他の病院又は医療機関と比較して優良である旨の広告(比較広告)
  4. 誇大な広告(誇大広告)
  5. 客観的事実であることを証明することができない内容の広告
  6. 公序良俗に反する内容の広告
  7. その他

ア 品位を損ねる内容の広告

イ 他法令又は他法令に関する広告ガイドラインで禁止される内容の広告

3~5の事項については、集客効果を狙いすぎると違反しがちです。例えば、「地域NO.1」「日本一人気」「東京で一番大きい」といった表現は、仮に事実だったとしても使用できません。

法令を遵守した上で魅力的な看板にするには、広告が可能とされている事項を上手く取り入れるのがポイントです。

広告可能事項の一例を挙げますと、

  • 薬局名
  • 住所、電話番号
  • 地図
  • 営業時間、休業日
  • 専門的な資格(薬剤師)
  • 料金の支払方法
  • 駐車場設備、送迎サービス
  • 医療機関との連携に関して
  • 薬剤師やスタッフの写真・イラスト
  • 医療とは関係ない画像やイラスト、音声

などが該当します。

出典:厚生労働省(PDF:医療法における病院等の広告規制について「医業若しくは歯科医業又は病院若しくは診療所に関する広告等に関する指針」)

薬局・ドラッグストアの集客アップに必須!壁面看板のおしゃれなデザインを紹介!

看板を含めた外観のリニューアルは、イメージチェンジに大変有効です。

薬局やドラッグストアの集客に悩んでいる方は、看板のリニューアルを検討してみてください。

ここでは、店舗外観の要となるメイン看板、壁面看板のポイントやおしゃれなデザインをご紹介します。

壁面看板とは?

薬局の看板の写真

壁面看板とは、建物の出入口の上部に取り付けられるメイン看板のことです。店舗の正面に位置することから、ファザード看板とも呼ばれます。

薬局やドラッグストアのもっとも目立つ場所に設置する看板ですから、外観リニューアルの際の基盤になります。

一般的には、壁面看板には薬局やドラッグストアの名称、ロゴマーク・イラストが記載されます。処方箋薬に対応している場合、「処方せん受付」などと記載すれば集患につなげやすいです。

壁面看板の素材

昔の薬局の看板は、木材やブリキでできたものも多く、雨や錆びに弱いのが難点でした。

最近では、耐久性に優れたアルミ複合板が主流となっており、屋外でも長期間使用可能です。

夜間営業の薬局やドラッグストアでは、アクリル板を用いた内照式看板も検討します。内照式看板は、看板の内部に照明を設置して照らせるもので、看板全体をまんべんなく明るくできるのが利点です。

壁面看板の色

色鉛筆の写真

薬局は医療機関の一種ですから、あまり派手な色や奇抜なデザインの看板は好まれません。安心や癒しをイメージさせるグリーン、信頼や誠実さをイメージさせる青が定番カラーです。顧客ターゲットを女性にするなら、優しさを感じさせる淡いピンクなどもおすすめです。

一方、ドラッグストアは親しみやすさやお得感が集客のポイントになるため、明るい色やカラフルなデザインの看板が好まれます。元気で親しみやすいオレンジ、活発でエネルギッシュな赤などを上手く取り入れましょう。

高齢者に配慮した配色

薬局の看板では、高齢者の「見え方」に配慮した配色が望ましいです。

高齢になると、水晶体の褐色化によって青や緑が見分けづらくなります。ですから、一般的には見えやすいとされる「青や緑の背景+淡い文字色」は避けた方が良いです。

青や緑を使うのであれば、「淡い色の背景+青や緑の文字色」がベター。フォントサイズをなるべく大きくすること、文字の濃度を上げることも高齢の患者さんへの思いやりになります。

参考文献:国土交通省 (PDF:第3回 高速道路での逆走対策に関する有識者委員会 配付資料3-2「高齢者の身体的特性」)

上の薬局の看板は、すべて弊社・オーエスアートが製作したものです。

いずれも背景を白にし、濃い文字色にすることで薬局名の視認性を高めています。フォントやイラストなどは薬局のイメージに合わせており、サブ看板とともに統一感を生み出しています。

薬局・ドラッグストアを個性的に!オリジナリティある壁面看板を紹介!

壁面看板のデザインを工夫することで、薬局やドラッグストアを個性的に見せることができます。競合他店との差別化を図るのに有効ですので、より強力なイメージチェンジを希望する場合におすすめです。

立体文字看板で洗練された印象に

くすりの看板の写真

立体文字看板とは、壁面看板の一種で、文字を立体的に見せる看板のことです。

洗練された印象を与えることから、近年は多業種の看板に採用されています。

立体文字看板には、厚みのある箱文字と薄い切文字の2種類があります。箱文字の主な素材は金属で、厚みがある分立体的です。一方、切文字では金属以外にもアルミやアクリル、木材、カルプなどさまざまな素材が用いられます。

内外からライトアップすることもでき、夜間の店舗をおしゃれに演出することも可能です。

弊社・オーエスアートが製作した「もこ薬局」さまの看板です。立体文字看板と併せて、サブ看板も施工させていただきました。文字の視認性を維持しつつ、シンプルさと存在感を両立させています。

夜の東京ならネオンサインもあり

ネオン看板の薬局の写真

住宅密集地やオフィス街などに立地する一般的な薬局の看板は、街の景観を損ねないよう考慮しなければなりません。自治体によっては、あまり華美なデザインや装飾、配色を規制している所もあるでしょう。

しかし、東京や横浜などで「夜の街」として知られるエリアなら、例外もあります。

ネオンサインが日本の薬局やドラッグストアで使われることは滅多にありませんが、だからこそ強力なアピール力を持ちます。東京・六本木や渋谷、新宿歌舞伎町など夜の遊び場として栄える場所なら、ネオンサインが街の景観に溶け込むため、導入を検討してみるのも良いと思います。

まとめ

薬剤師の写真

今回は、薬局やドラッグストアの看板における広告規制や壁面看板のおしゃれなデザインを解説しました。

「看板づくりは壁面看板から」といっても過言ではありません。おしゃれで視認性の高い看板を設置すれば、常連の方にも喜んでもらえますし、新規顧客獲得にも繋がります。

広告規制に注意しながら、他店にはない強みをアピールしたデザインの看板を設置しましょう。

弊社・オーエスアートでは、屋外広告士監修のもと、東京・神奈川・埼玉・千葉のエリアにて、薬局やドラッグストアの看板製作に対応しております。集客特化や価格重視など、プランの選択肢も豊富です。

開業やリニューアルの際は、外装を含めたトータルプロデュースを弊社にお任せください。

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